観測

 観測
このように、ブラックホールの存在は古い時代から予言されてきたが、当初はあくまで理論的な存在に過ぎず、サイエンス・フィクション、とくにハードSFの世界で小道具や大道具として用いられるのみであった。しかし1970年代に入るとX線天文学の発展によって、X線源が普通の恒星と連星を作っているX線連星が多数発見されるようになった。連星の公転周期を観測するとその星の質量を見積もることができ、またX線の明るさの変動のタイムスケールからX線源の大きさを推定できる。これによって、X線連星の一つであるはくちょう座X-1がブラックホールの有力な候補として初めて確定し、その後も同様の天体が発見されている。

1990年代になると、銀河中心部から放出される電波の観測や、我々の銀河系の中心近くの恒星の運動の長期にわたる追跡観測が行われ、これによって、数多くの銀河の中心部に太陽の数百万倍から数十億倍という大質量のブラックホールが存在することが確認されている。このことから、宇宙に無数に存在する銀河の大部分の中心核には超巨大ブラックホールがあると考えられている。

まだ理論上の結論であって実際に観測されてはいないが、ブラックホールを肉眼で確認しようとすると、ブラックホール自体は光を出さないために宇宙に黒い穴があるように見えるが、その周囲は重力レンズの影響によって星が集まっているように見えると言われている。